2026年3月21日に開催された理事会で一般社団法人園芸学会の会長(代表理事)に選出されました九州大学大学院農学研究院の尾崎行生です.これからの2年間,副会長,理事,監事,正副幹事とともに園芸学会の発展に尽くしてまいる所存です.どうぞよろしくお願い申し上げます.
園芸学会は,1923年5月の設立以来,2015年1月の一般社団法人化を経て今日に至るまで長い歴史を有し,「園芸に関する科学及び技術の進歩を図り,園芸産業及び持続可能な社会の発展に寄与すること」(定款第3条より)を目的として活動してまいりました.本学会を今日まで支えてこられた諸先輩方をはじめ,学会および大会の運営,英文誌「The Horticulture Journal」ならびに和文誌「園芸学研究」の編集・査読・出版に携わってこられた皆様,さらに日々研究・教育・普及の現場で尽力されている会員各位に心より敬意と感謝を申し上げます.
近年,園芸を取り巻く環境は大きく変化しています.気候変動や生物多様性の損失,農業従事者の減少,農業生産システムの持続可能性などの課題に対応するため,園芸学にはこれまで以上に学際的で、世界と地域の両方を見据えたグローカルな貢献が求められています.こうした背景のもと,健康で豊かな生活・環境への関心の高まりに応えるべく,本学会は基礎から応用に至る幅広い研究交流の場を提供するとともに,次世代を担う若手研究者・技術者の育成と,社会との積極的な連携を一層推進してまいります.
2026年8月には京都大学の田尾龍太郎先生を実行委員長とする国際園芸学会議(International Horticultural Congress 2026, IHC2026)が京都において開催されます.本会議は,世界中の園芸研究者が一堂に会し,最新の研究成果や将来展望を共有する,園芸学分野において最も重要な国際会議の一つです.日本での開催は前回の京都大会(IHC1994)以来,実に32年ぶりとなります.日本での開催は,わが国の園芸学研究の蓄積と国際的評価の高さを示すものであり,国内の研究者や学生にとっても,世界と直接つながる貴重な機会になります.IHC1994以降,日本の園芸学は急速な国際化を遂げてまいりました.今回の大会を大きな節目と捉え,学術的貢献はもとより,日本の園芸の魅力と可能性を世界に発信していきたいと考えております.
園芸学は,自然科学のみならず,社会科学や人文科学とも深く関わり,人々の暮らしと文化に根ざした学問分野です.本学会が,多様な背景を持つ研究者・実務家・学生を結びつけ,自由闊達な議論と連携を生み出す場であり続けることは,今後ますます重要になると考えております.細川前会長のリーダーシップにより,大会発表要旨のPDF化,高校生ポスター発表の導入,企業連携の強化,財務基盤の強化が進められました.これらの成果を継承しつつ,本学会の活動が,園芸学の発展と持続可能な社会の実現に貢献できるよう,努めてまいります.
会員の皆様には,学会活動への積極的なご参加とご支援を賜りますとともに,園芸学の未来をともに切り開く仲間として,引き続きのご協力をお願い申し上げます.また,未入会の方におかれましては,この機会にぜひご入会いただき,情報共有や連携の場としてご活用いただければ幸いに存じます.
今後ともご支援とご協力を賜りますよう,よろしくお願い申し上げます.
一般社団法人園芸学会 会長(代表理事) 尾崎 行生
(2026年3月)