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杉浦 俊彦(すぎうら としひこ)愛知県安城市出身、博士(農学) 京都大学農学部農学科卒業後, 1987年 農林水産省果樹試験場 気象研究室 2001年 農研機構果樹研究所 環境応答研究室 2016年 農研機構果樹茶業研究部門 園地環境ユニット 2021年 同上 果樹スマート生産グループ(至現在) 2019年より 筑波大学大学院生命環境科学研究科教授(連係大学院)兼任(至現在)
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果樹は気象の影響を強く受けることを特徴とする作物であり,このため樹種ごとに栽培される地域が分化している.これは,果樹生産が気候変化に対して極めて脆弱であることを意味するが,本研究を開始した2000年代の初期の時点では,こうした認識は希薄であり,気候変動の影響や,対策(適応策)に関する研究は行われていなかった.本研究は,温暖化の進行により,適地移動など将来の果樹生産に深刻な影響が現れることを初めて予測した.また,気候変動の影響がすでに現れていることを,実態調査と統計解析によって明らかにした.