[English] >> http://wotz2024.jshs.jp
主催者 挨拶
温帯地域の花木・観賞樹木に関する国際シンポジウム(International Symposium on Woody Orna- mentals of the Temperate Zone,WOTZ)は、2008年にプラハ(チェコ)で第1回目の大会が開催されて以来、国際園芸学会の監修のもとで、4年に一度のペースで開催され、毎回、世界各国から100名以上の参加者があります。第2回以降の開催国は、ゲント(ベルギー)、ミネアポリス(USA)、トリノ(イタリア)で、この度、アジア地域で初めてとなる第5回大会を、島根県松江市において2024年4月21日(日)~25日(木)に開催することとなりました。
温帯地域の花木・観賞樹木に関する国際シンポジウムには、世界各国の花木や庭園樹に関連する研究者をはじめ生産者、苗木業者、流通・市場関係者が参加し、それぞれの研究成果を報告しあって質疑応答を行うとともに、新品種やその育種技術、生産栽培技術、流通技術、造園利用技術などに関する最新の情報の紹介や意見交換などを行います。世界的なコロナ禍巣ごもり需要をきっかけとしたガーデニングブーム、ポストコロナにおける観光需要の回復成長など、これら植物に対するニーズが国際的に高まってきている時代にあって、花木や庭園樹に携わる関係者が国際的に一堂に会して交流できる絶好の機会です。
日本は、サクラ、ツバキ、ツツジ、アジサイならびにツルバラなどの世界の温帯地域で栽培利用されている重要な花木の原産地であり、江戸時代を中心に多様な園芸品種が発達してきました。また島根県はボタンやアジサイの国内における主要な生産地であると同時に、神話に由来する名勝地や世界的に有名な日本庭園などの世界にアピールすべきアイテムが豊富にあります。この国際シンポジウムを日本で開催することは、日本の花木や庭園樹に関する研究や文化を世界にアピールする良い機会であるとともに、世界的に評価の高い日本原生の花木類に関連する産業の国際的発展にも大いに寄与するものと考えられます。
本シンポジウムおよび関連イベントへの多くの皆様のご参加、心よりお待ちしています。
コンビーナー 小林 伸雄
半田 高
開催地市長 歓迎挨拶
国際園芸学会主催の『第5回温帯地域の花木・鑑賞樹木に関する国際シンポジウム』が、松江市において開催されますことをお慶び申し上げます。日本全国・世界各国から、当地にお越しいただく皆様を、心より歓迎いたします。
松江市は、「百花の王」と称される「牡丹」の日本一の生産地であり、江戸時代に栽培が始まってから300年以上の歴史を有します。その一大産地である「大根島」では350品種が育てられ、高い生産技術に基づいて新品種が世に送り出されています。
松江市では、この牡丹に加えて「椿」を市花として定めています。松江市と椿の繋がりは1,300年前に編纂された「出雲国風土記」にも記されており、400年前の江戸時代には松江藩主・松平不昧公が茶室に生ける「茶花」として好んだと伝えられます。国宝松江城の西側には、2,000本を超える椿が群生する「椿谷」という名の森があり、「日本三大ヤブ椿群」の一つに数えられます。
また、松平不昧公が広めたと云われる「茶の湯文化」が市民の生活に根づいており、茶席に用いる和菓子、茶器のための陶芸、八雲塗などを手掛ける伝統的なものづくり職人の姿を、市内随所に見ることができます。特に、和菓子は「日本三大菓子処」の一角としても著名です。
松江市にお越しいただいた際には、国宝松江城を囲む堀を回遊する「堀川遊覧船」や、市街中心部を周遊する「レイクラインバス」を利用して、美しい花、歴史あるまちなみ、美味しい食など、松江の魅力をご堪能ください。
2024年4月、大輪の牡丹が咲く季節に「ご縁の国・松江」で、皆様とお会いできるのを心待ちにするとともに、皆様にとってかけがえのない、新たな交流が生まれる場となることを期待しております。
松江市長 上定 昭仁
開催県知事 歓迎挨拶
日本全国・世界各国から、花木・鑑賞樹木の専門家の皆様を本県にお迎えできることを大変光栄に存じます。
島根県で花木・鑑賞樹木といえば、県の花であるボタンや、近年生産が伸びているアジサイが代表されます。
特にアジサイは、「万華鏡」をはじめとする島根県オリジナルの品種を中心に、鉢花としての生産が盛んです。農家の皆さんが丹精を込めて高品質なアジサイを生産されており、全国的に人気が高く、母の日のプレゼントとしても皆様に親しまれています。
また、島根県には、縁結びで有名な出雲大社をはじめ、国宝松江城、世界遺産の石見銀山、世界ジオパークの隠岐諸島など、世界に誇る観光地も数多くございます。
皆様には、この機会にぜひ、古き良き文化や歴史、美肌の湯や食といった島根の魅力をご堪能いただければ幸いです。
島根県知事 丸山 達也
参加無料(シンポジウムへの参加登録は不要です 使用言語:日本語)
日時:2024年4月21日(日)13:00~16:00
会場:松江テルサ テルサホール
この国際シンポジウムは4年に一度、世界中の花木や観賞樹木に関する研究者などが集まって開催されます。第5回の松江(日本)大会はアジアで初めての開催となります。そこで大会の開催を記念して、海外からの研究者を交えた特別講演会を催します。日本から世界へ広まった花木・観賞樹木の歴史文化とその開発研究や花木による地域振興について講演いただくとともに、地元の花木や花材を用いたフラワーアレンジメントショー、さらに花木・観賞樹木にまつわるさまざまなブース展示を行います。一般の皆様の聴講・観覧を歓迎いたします。
◆講演者
・上定昭仁(松江市長)
「松江の花が結ぶご縁 ~牡丹と椿~」
・倉重祐二(日本植物園協会 専務理事)
「海を渡った日本の花木」
・Valentina Scariot(イタリア トリノ大学 教授)
「Japanese flowers that embellish Italian gardens」イタリアの庭園を彩る日本の花
・解説・通訳:小林伸雄(WOTZ2024大会実行委員長)
◆フラワーデザインデモンストレーション
・糠谷正彦(フローリスト;フラワーデザインスタジオ花空間きらら 主宰)
「島根の自然を生ける」